実写版『カラオケ行こ!』を観てきました。観に行く前にレンタルでですが、原作の和山やま先生の短編マンガも読んでいました。
率直に言ってめちゃめちゃ面白かった!思わず原作漫画を買い直して読み比べちゃいました。
ざっくりとストーリーを説明すると、ヤクザのカラオケ大会で一番歌が下手な人には恐ろしいバツゲームがあるという、もしかすると「ありそう」な話。
そこに、歌が上手くなりたいヤクザに合唱部の部長の中学生が歌を教えるという「ありえない」奇妙な関係が成立しているコメディ。
ストーリーに関しては、マンガの実写化では原作にオリジナルのストーリーが入ってきて原作破壊されてしまう……というのは起こってない。
なんてったって脚本は野木亜紀子さん。『逃げるは恥だが役に立つ』『MIU404』を書いた人だ。
実写のオリジナルのところ(聡実くんの傘、映画部や合唱部の活動ect...)は本編を思いっきり捻じ曲げて完全に別物にするとかではなく、物語に厚みを作ったり、笑いの要素を増やすスパイスを入れたりしているという感じ。
特に、聡実くんが何故破門されたヤクザに絡まれたのか、狂児の名前の由来のエピソード、終盤の狂児におまもりを渡すくだりに関しては、原作を活かしてオリジナルストーリーと上手く絡めている話を繋げて直している。
個人的に野木さんが書き足したところで好きなのが「たんぽぽのアニキ」の話。めちゃめちゃ笑った。ヤクザが集まってるときには綿毛どーこーイジられてたりして、後々にもちゃんと使うという小技が効いてるのもいい。
また、カット割りがすごくキレイな映画でもあった。
特に予告編にもある屋上のシーンは、白いパーカーを着た聡実くんと、黒スーツの狂児が対比になっててすごく絵になっている。
ノスタルジックな大阪の街並みを目に映したあと「キレイなもんしかアカンかったら、この街ごと全滅や」という狂児の一言も刺さる。
ラストは変更されているけど、もし仮に『ファミレス行こ!』が続編として実写化されても、問題はなさそうな感じで風呂敷を畳んでいます。
あと、観に行く前に気になっていたのは、狂児のコレジャナイ感。
「『龍が如くシリーズ』にみたいなヤクザがなんで綾野剛さんなんだよ……」と、予告編見たときから思ってたし、それを求めてる人は嫌だと思う。
だけど、体つきがシャープで足もめちゃめちゃ細い綾野剛さんはスーツ映えしてるし、影が似合うイケメンである。
要するに眼福。
最初のファルセット全開でX JAPANの『紅』を歌うところだけは公開されているけど、あれ1回こっきりではないです。率直に言っていい声です。
ただ、X JAPANの『紅』という曲はめちゃめちゃ難しい曲です。そこだけ頭の中に入れて、あたたかい目で見てほしい。
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