本日2月8日はSkoop On Somebodyのキーボード、KO-ICHIROさんの誕生日です。KO-ICHROさん58歳のお誕生日おめでとうございます。
それにちなんで、今回は2人時代の、クレジット(作詞、作曲、編曲)が全てS.O.S.の曲に限定して、ちょっとこってり3曲(厳密にいえば4曲)について書きます
せっかく3人に戻ったのに、何故2人時代の頃に限定するんだよ……と、不快に思う人もいるかもしれませんが、あえて2人の頃に限定するのは、2人時代の曲が今後、なかったことにならないか少し不安だからです。すみませんネガティブなもので。
その前に、キーボードのKO-ICHIROさんについて軽く紹介を。 演奏に関してはなんといっても、鍵盤弾くときの力の入れ方や抜き方。打楽器っぽく弾いた強い音や、優しく弾いてる音まで。その強弱の加減が絶妙で堪らないです。 サングラスかけていて物静かな人なので、初見ちょっと怖いと思うかもしれませんが、ライブのMCやラジオでは意外とはっちゃけたりボケたりする、面白い人です。(そもそもSkoop On Somebodyとは?って人は、公式サイトへ)
と、言うことでいきますか。
1,2曲目:The Entrance (Intro),Elevate You
State of Soulの最初の2曲です。ジャケット写真とこの2曲が私にとってのSkoop On Somebodyの入口だったので、語らずにはいられません。 Spotifyのアーティストページ見て、まず目に飛び込んできましたね。シックな黒のスーツをばっちり着こなし、すごく映えてる2人。あと、正面より圧倒的に横顔好きですので、二人とも見事に横顔なこの構図考えた人は、色々とわかってると思います。すごくすごくすごくいい。 ……ジャケ写の話はここまでにして。
The Entrance (Intro)のつかみ完璧ですよね。Sha la laや潮騒、My Gift To Youを聴かずに、最初に聴きましたが、効果音はめちゃめちゃ雰囲気あるし、KO-ICHIROさんのピアノは超絶ラグジュアリー。グリッサンドで終わってElevate Youバトンタッチするのは、完全に心を射貫かれました。(それは、ほんの始まりにすぎなかったのだけれども)
と、いうことで、バトンを受け取ったElevate Youですが……これサウンドメイクが常識を逸脱してる。音楽を使った空間芸術です(きっぱり) まず、イントロのこもった感じの、呼吸がしっかり聴こえるフェイク。ただでさえ心を射貫かれてるのに、撃ち抜かれましたね。 あと、これは以前、TAKEさんの誕生日のときに書いたものでも触れてますが……歌の部分、どうなってるんだ?????
耳の外側からボーカルを入れるのと、真ん中からボーカルを聴こえるようにするのはわかるし、説明もできる。けど、サビだったりコーラスだったり……なんだろう。聴こえる音を重ねるだけ重ねて密接させてる……と、いえばいいのかな。 これは説明ができないから、聴いてとしか言えない。語彙力、飛ぶぞ。 Elevate Youはピアノがとにかく美しい1曲です。終盤のピアノと歌声の息があった感じ、完全にデュエット。(あと、間奏のピアノの連打の力加減も綺麗です)
もう、酔いしれるしかない世界観。一番好き。
3曲目:Party Up!
カップリングは聴かないから、この曲知らなかったって人は正直に出てきてください。説教します(お前は何を言ってるんだ)
……じゃなくて、聴いてください。そのためにSpotifyを埋め込んでます。
よくカップリングはミュージシャンがやりたいことや好きなことをやってると言われてますが、カップリングだからこそできる、ちょっと思い切った挑戦をしたのではないかなと思ってます。
これ、(おそらく)まるっとKO-ICHIROさんが一人で作ってるんですよ?そう見えないでしょう???でもクレジット欄にアレンジャー(編曲家)さんの名前が、無いんだもの。
インタビューを色々読む限り、2人時代でTAKEさんがトラック作りに携わったのは、"What is love?"だけだし、2人になってKO-ICHIROさん1人でオリジナル楽曲のドラムの打ち込みに手を出したのは、おそらくこの曲が初めてじゃないかな。聴いていて楽しい曲だから、もっと知られてほしいです。
あとこれは、完全に素人の憶測ですが……この曲にはリズムを知ってる人や、生きたビートにしか引き出せないものが、まだ眠っているような気がします。 あえて正直に、辛辣に書きますが、KO-HEYさんが作るビートに比べるとどうしても弱いし、TAKEさんの歌声が大人しいというか、抑えてるというか、なぞってる感があるのが、勿体ない。 (※でも、この曲をKO-HEYさんが脱退した年と同じ年にこれ作ったことは、率直に言ってとってもすごいことです。込み入った音のグルーヴはアガります。)
だからこそ、KO-HEYさんがビートを触ったらどうなるのかすごく気になる。ビートに血が通ってる方が楽しい曲なのは、間違いない。化けそうな予感がします。
4曲目:evergreen
この曲が2人でリリースした最後のシングルでよかったです。 こうして聴きながら書いていると「もう、この感じは無いのかぁ……」と、どこか寂しくもなってしまいますが。 ……とはいえ、もし、これ以上の物を2人時代の頃に求めてしまうのであれば、TAKEさんもKO-ICHIROさんも燃え尽きてしまうような気がします。そんなギリギリの、めちゃめちゃ熱い感情が楽曲に込められてるように聴こえます。 だけど、ガツンと込めたのではなく、丁寧に丁寧に注ぎ込んでいるからこその、心地よくてあたたかい空気感。これは、長年のキャリアがあるから成せるものかと。 あと、evergreenを聴く上で耳を澄ませて感じ取って欲しい音が、KO-ICHIROさんがピアノのペダルを足で踏む音。一番安いイヤホンにSpotifyの音質で、しっかり聴こえました。 ペダルの音まで聴こえる曲って他にもあるんですが、この曲のすごいところは……TAKEさんが歌っててる後ろでも、聴こえるんです。ピアノのペダルを踏むコフコフという音が。イントロと間奏〜Cメロが一番わかりやすい。
音量上げて聴こえてくる音を全集中で聴けば聴こえる、鼓動のような、息づく感じの音。 2人時代の集大成とも言えるevergreen。今一度じっくりと、可能な限りいい音で聴いて、音世界に浸ってください。いい音で録ってるんだろうなという、改めて音へのこだわりと、しっとり、ずっしりとしたグルーヴが伝わってきます。
(……超余談ですが、私が使った一番安いイヤホンはSONYのMDR-XB55です。低音の鳴りがすごくいいし、3000円台なら断線しても気軽に買えるので、去年Bluetoothデビューするまで長い間使ってました。)
終わりに。KO-ICHIROさん改めてお誕生日おめでとうございます。2人になっても休止せず、匙を投げることもなく、できる限りセルフ・コンテインドバンドを続けてTAKEさんと歩き続けた日々の大変さ、苦悩は計り知れないものだと思います。だからこそ、2人時代にKO-ICHIROさんが作曲、編曲を担当したであろう曲を振り返って、聴きどころや職人気質なサウンドを伝えたかったです。 多分、このタイミングを逃すと……もう書けなくなるでしょう? 私自身ドラムの音が好きなのもあって、3人に戻って本当によかったと思います。けど、2人時代の頃のことが、曲や音楽が、3人に戻ったことで人々の記憶から忘れ去られていく……なんていうのは、私は絶対にあってほしくないと強く思いました。 故に、誕生日にちなんだものといいつつも、そんな願いからの文章になってしまいましたが、その分聴きどころをこってり語りました。
最後に2つお知らせです。 まず、2月8日現在ですが、2月27日のLINE CUBE SHIBUYAでのライブのチケットが買えます。この文章を読んで興味が出た人は、行きたくても行けない私の代わりに生音浴びてきてください。サポートメンバーもめっちゃ豪華だから、最高に決まってる。 続いて、2月21日はSkoop On Somebodyのデビュー25周年です。もちろんSkoop On Somebodyに関する文章を投稿します。お楽しみに。
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